ブラック企業の求人締め出し関連法案 今国会成立へ

  参議院厚生労働委員会は16日、悪質なブラック企業の新卒採用募集をハローワークが拒否できる「青少年雇用促進法案」を全会一致で可決しました。17日の参院本会議で可決後、衆院の審議を経て今国会中に成立する見通しです。

 現行の法令では、ハローワークへ企業側から求人申し込みがあった場合、原則としてハローワークは求人を断ることができませんが、現在審議されている青少年雇用促進法が成立した場合、2016年3月からハローワークが新卒求人について、違法行為が確認されたブラック企業について、求人の申し込みを拒否できるとしています。

 青少年雇用促進法では、残業代不払いなどの違法行為を年間2回以上繰り返したり、セクハラで社名を公表されたりなどしたブラック企業については、ハローワークへの新卒求人申し込みを受け付けません。不受理の期間は違法行為が是正されるまでの間だけでなく、その後半年間も含める方針です。

 また、就職活動中の学生らから要請があった場合、離職率や残業実態などの職場情報を提供するよう企業に義務付けるとしています。(2015.4.17)